青島には１２の海水浴場があります。このうち第一海水浴場は最も古く、また最も大きい海水浴場として知られています。第一海水浴場は匯泉湾に位置するため、別名「匯泉海水浴場」とも呼ばれます。半円形の海岸は、長さ約５８０米、幅４０米で細砂質の砂浜です。波打ち際から沖合の防鮫網までは３８０米あります。
　この海水浴場は、もともとは漁民が船を係留したり、網を干したりする場所でした。ドイツ占領時代には、飛行艇の発着場所としても利用されていました。
　現在の海水浴場は、１９８９年に市政府が大改修をおこなって完成させたもので、二十万人が一度に遊泳できる規模を誇っています。

小魚山公園からみた第一海水浴場。右奥の岬は太平角。左のビルは匯泉王朝大酒店。

匯泉王朝大酒店から魯迅公園方向を望む。中央に小さく小魚山公園が写っている。

　海水浴場の真ん中に立つと、まるでお伽の世界にきたような錯覚を覚えます。そこには色彩鮮やかな、塔型、方型、六角型、八角型などなど、様々な形の海の家が建てられています。海の家には、日本と同様、食堂、更衣室、シャワー室が完備されているのです。
　海水浴場は、また市民の健康増進の場としても利用されます。朝になると、浜を散歩する人、遊泳をする人、ジョギングをする人、海へ向かって健康のために大声をあげている人、沖合にはウィンドサーフィンを楽しむ姿を見ることもできます。海洋都市ならではの光景ですね。
　なお青島人は、海水浴や遊泳のことを「洗海澡」と呼ぶのだそうです。